筆者のアパートのあちこちには野良猫が数十匹住み着いていて、食後の運動で散歩する際にはこの猫たちのうちお気に入りの数匹に残り物を与えているのだが、前から不思議に思っていたけど、どの猫を見てもなぜかメス猫ばかりなのだ。

もちろん一匹一匹とっ捕まえて金玉の有無を確認したわけでは無いのだけれど、こっちも気になるから自然と目は猫たちの下半身に行くわけだが、とにかく玉がついてるのを見たことが一度たりとも無いのである。

最初の頃はこっちじゃオスの去勢手術(玉取り)がメジャーなのだな・・と思っていたのだが、しかし女房や隣人に試しに聞いたら、野良猫に手術するような奇特な人間などフィリピンにゃいるわけが無いだろ!という答えが返って来てなるほど確かに考えて見ればそうだわい・・」と頷いてしまったのだ。

しかし何ヶ月に一回か子猫がやたらと増える時期があるから、どこかにオス猫が大量にいるはずなのである。そして酒飲み仲間のジョー爺さんは「そりゃオス猫は子供を産まんから住民たちが自分の部屋で飼ってるのさ!」と一見それらしい事を言ったのだが、それもなんか怪しいな・・と気付いたのだ。

だって筆者はオス猫の姿を見たことが無い以上は、飼い主たちが外をほっつき歩いてるメス猫をとっ捕まえて部屋に連れてきて発散させるか、或いはこのアパートのどこかに秘密のハッテン場があって、そこでだけオス猫メス猫がヤリまくってるくらいしか妊娠の可能性が無いわけだが、しかし・・果たして飼い主や管理人ら人間が猫のためにそこまでやるだろうか?

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で、なんか変だ~とずっと思っていたのだが、昨日女房のクラスメイトが我が家に遊びにきた際にアルヴィンという糖尿病の男が「ああ、それはオスとメスの生まれてくる数がそもそも違うからだよ」と新説を唱えたのだ。ふつうオスとメスの出生確率は50%づつで、個体数も半々なのだと思いがちだが、フィリピンじゃ圧倒的にメス猫の方が多いと言うのである。

にわかにが信じられない筆者・・。しかしアルヴィンは種の保存という生物の大前提がある以上、一戸建ての家と集合住宅、それとエサが豊かか貧しいかによって生き物のオスメス比率が変わってくるのはむしろ当たり前であり、筆者の住むようなアパートでは子猫が生き残って行くのは困難だから、個体数を増やすためにメスが多く生まれるのだ・・と説明したのだ。

ちなみにこのアルヴィンは故郷リサール州ではトライシクルの運転手という冴えない職業についてるけど、副業で養豚をやってるから筆者よりも生物学には詳しそうな気もするのだが、しかし数が少ないとは言え生まれて来たオスはいるはずで、一体どこにいるのだろう?と言ったら、アルヴィンは笑いながら「ここはフィリピンだぞ!」と言い出したのだ。

フィリピンの田舎じゃ働いてるのは女たちばかりで男はずっと遊んでるだろ?猫だってあれと同じで、エサを取ったり子供を産むのはメスの仕事で、オスたちはあんたの目につかないアパートのどこか静かな場所で日がな一日寝転んでるだけなんだよ!と面白そうに語るアルヴィン。それを聞いた筆者は・・・と一瞬沈黙したが、しかしもう一度内容を吟味したら・・・。

さっきまでの科学的な分析とは明らかにテイストが違うが、しかし周りを見回すと確かに体を動かしてるのは女ばかりであり、実は我が家も何を隠そう動いているのは・・・。このアルヴィンの新説、いや珍説はおそらく根本的に間違ってるだろうが、リアリティというか説得力はかなり有るなぁ・・と思わず頷いてしまいました。

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