米トランプ大統領就任によって対中国の締め付けがスタートし、日本人には「やっと世界が日本を評価する時代がやって来た」と言うムードが漂ってきたらしい。実際この半世紀に日本と中国がやって来たことを冷静に見れば、どちらが世界平和に貢献してきたのかは明白であり、今こそ中国が世界中から猛バッシングを受ける時機である。

 で、筆者もそうした風潮には大いに賛成で、実際中国はもう千年ほど貧困と飢餓に喘いでほしいと切に願っているし、人口も今の1/3くらいに減る事が人類にとっては微笑ましい出来事だと思っているのだけれど、しかし同じ見方をする多くの日本人に対し「だけどあんまり図に乗りすぎない方がいいぞ」と水を差したいのだ。

 マナーを守っているとか正しいことをしている・・そういう観点で日本人は自分たちの存在価値を捉えがちだけれど、実際の世界ではこういう奇麗ごとの基準で他民族の生存の可否を判断してはおらず、ギブ・アンド・テイクが成り立つかどうか?の方がよっぽど重要であり、このケースだと日本は案外と不利な立場にいるんだよ・・と筆者は言いたいのである。

 筆者が長年働いていたのは電子部品業界で、いちおうこの日記ではカメラの基幹部品のセールスマンと仮定するけれど、営業活動のためヨーロッパやアメリカのカメラ企業へ出向いて仕事以外の無駄話を散々してきた経験から、彼らには「日本人は立派な民族ではあるが我々とは共存できない」という意識が非常に強い事が窺えたのだ。

 その一人、ドイツ人のライカ5世(仮名)から聞いたのは彼の祖父(ライカ3世)のアジア戦略の苦心譚で、戦前のまだ日本が大正だか昭和になる頃の時期にライカ社(仮名)はアジア市場の開拓に乗り出すのだが、その際に「これはモノにならないな」と思っていた日本市場が意外にも急成長するのを驚嘆の目で見ていたらしい。

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 当時もっとも潜在力があると見なされていたのは中国であり、これは一人当たりの所得は日本と並んでいるものの中国の人口の方が圧倒的に多い訳で、だから香港や上海、天津の代理店を通じて積極的な販路拡大にと務めたものの、意に反して大きな成長をしたのは中国よりも日本市場だったのだそうだ。

 おかしい、何か変だ?と思ったライカ3世はアジア歴訪の度に出たところ、(あくまでライカ5世が言った言葉をそのまま訳すと)本来カメラなんか買うはずも無い低所得層の日本人たちが給料の何か月分にも相当するカメラを月賦で買い求めているのを見て驚いてしまったというのである。

 大変侮蔑的に聞こえるだろうが、種を明かせば日本人は元々メカニック好きな民族であり、ヨーロッパじゃ下層民に属する公立学校教師や商店主、それとそこそこの会社の平社員なんかはカメラを扱うだけの知性と月賦割だけど安定収入があっただけのことで、要するに経済的には見劣りするが人間能力的にはドイツよりもよっぽどの先進国だったのだ。

 それでライカ3世はドイツ帰国後に「アジアで最重要なのは日本!」とい戦略変更し、東京・日本橋のシュミット商会などの販売網を整備するのだが、しかし数年たつと自分たちの計画が間違っていることに気付いたらしい。日本人たちが見様見真似でカメラを作りはじめたのである。

 ニコン、キャノン、オリンパス、ミノルタ。今じゃ大分低迷してしまったが、これらの会社が世界をどれだけ席巻したのかは50歳以上の方なら良くご存じだろう。もちろん戦前まではライカの技術レベルにはかなわなかったが、ライカ3世の来日から半世紀後に世界のカメラ市場はこれら日本企業の軍門に下り、現にライカ社も筆者から基幹部品を買うまでに落ちぶれてしまったのである。

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で、それと日本の立ち位置がどう関係あるんだ?と思うだろうが、ライカ5世は中国の代理店は売り上げは大して伸びなかったけれども、その代わり日本のようにカメラを自作することはなかったし、東南アジア一帯にめぐらした販売網は今でもちゃんと機能しているから、結局は中国人の方が自分たちと共生できる民族であった・・と断じたのだ。

 欧米が共存できるのは日本ではなく中国なのだ。こう聞くと感情的に反発するだろうけど、じゃあ仮に日本の経済力なり国力が今の3倍に増えた場合、増えた消費が向かう先は何処の国ですか?誰が一番儲かるんですか?それはアメリカの車やドイツの電子部品ですか?他の国じゃそうなる事が日本では怒らないのだ。

 で、こう書くと「お前は反日分子だ!」と喚く人がいるが、筆者は日本は核武装して中朝両国に恫喝外交を展開すべし!在日朝鮮人は皆殺しにして農業肥料にしろ!という考えの持ち主だが、しかし長年営業マンをやってきたおかげで物事をリアルに捉える性質の持ち主でもある。資源国以外は基本的に日本を競争国と捉えている、だから驕り高ぶるべきではない!と言いたいのだ。

 現在アメリカの風は中国に対してアゲインストかもしれないが、長期的に見れば日本よりも中国の方が世界各国にとってよっぽど共存できる事を認識すべきなのである。だからそういう曖昧な局面でいかに巧妙に立ち回るのか?とか、自分たちに都合の良い立ち位置をどうやって維持すべきか?という狡賢しさが求められるのだ。

 良い隣人ではあるが何でもかんでも自前で作ってしまうため自分たちの利益にならない日本、悪い隣人ではあるが共存出来て、さらにおかしな統治システムのおかげで付け込む隙が沢山ある中国、残念ながらこれが現実である。だから現在の中国バッシングを喜びたいのは分かるけど、ここはじっと感情を押し殺し、他国の目につかない形で中国人を苛め抜く陰湿さが必要であろう。

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